Association of Japanese Residents in Lao P.D.R.



2008年3月号目次

・2007年度日本人会副会長

・鳥インフルエンザ

・バザー収益金 寄贈式
・日本人会大運動会

・教務チームの取り組み

ラオス人に学ぶ酒を断るすべ
アカ族のラオラオ
七変化の町ルアンパバーン
カブトムシおにぎり
サニャブリのルー族
ラオ薬草酒のコレクション物語
森の温泉
忘れられたビエンチャンの港
ビエンチャンにもっとも近い温泉
モン正月
ナムグム湖
バンビエンの洞窟
ナムフーム、タートソン...
家畜市場価格
家の近所のラーメン屋
サワンナケート
カムアンのコンロー洞窟
私の思いでの道 15号線
ガイドブックにないラオス南部
ワットプー祭り
ラオス人と毎日の天気
ラオスの道路事情

・一年間を振り返って

コ  ラ  ム

ムアンロンの地酒:アカ族のラオラオ


 10年ほど前にラオス北部で有名な観光地といえば、ルアンプラバンとムアンシンだった。フランス植民地時代に造られたムアンシンの市場には、夜明け前から民族衣装の人たちがやってきて、ロウソクの明かりで見え隠れするその姿は幻のようだった。この市場が手狭になり、離れたところにできた新しい大きな市場に移転すると、観光客はぱったり来なくなった。

 当時のムアンシン市場を彷彿とさせるのが、ムアンシンから50キロほど離れたムアンロンの市場だ。小さな普通の建物だが、まだ暗いうちから近くに住む少数民族の人たちが、森や畑でとれたものを持ち寄る。

 ムアンロンの地酒といえるのがアカ族の作るラオラオで、1瓶1万キープとやや高めだが、地元の人たちは好んで買っていく。ラオラオというと、ただ強いだけが取り柄な酒だと、つい最近まで思っていた。今年の旧正月に、ムアンロンにあるレンテン族の村で、アカ族のラオラオと普通のラオラオを飲み比べて、初めてアカ族のラオラオが美味いことを知った。アカ族のラオラオは口当たりが柔らかく、香りが良い。

 ロウソクの明かりのもと、民族衣装の人たちと一緒に、正月のブタ料理をアカ族のラオラオでいただきながら、村での夜は更けていった。
(杉 本)