Association of Japanese Residents in Lao P.D.R.



2008年1月号目次

・在ラオス国日本国大使

・チャリティバザー
・クリスマス会

・補習校の取り組み

日本映画祭り
ビエンチャン・マラソン激走記
ペタンク
ゴルフ、それは自分との戦い
「てっちゃん」って だれ?
おお~ドゥワンチャンパ~

・空港税の取り扱いについて
・日本人会のハッピができました

コ  ラ  ム

ゴルフ、それは自分との戦い


 ラオスに赴任して、約2年半が経過しました。ラオス駐在の内示を受けた際の衝撃は、今でも忘れられません。まず脳裏をよぎったのは、以下の懸念材料です。「ラオス赴任期間中、休日をどう過ごそうか?」。
  1. 「やっぱりDVDだよな。」よって、なるべく多くのDVDを日本より持参。
  2. 「次は、本を読んでみるかな。」特に、司馬遼太郎の本が好きなので、日本より持参。
  3. 「スポーツは、何をしようかな。よし、大学時代、テニスサークルに属していたのを生かして、テニスをしよう。」
 ということで、スポーツはテニスに照準を合わせました。さて、表題の「ゴルフ」はといいますと、「ビエンチャンにもゴルフ場はあるみたいだから、“とりあえず”超安売りゴルフセットを購入して持参してみよう。」というレベルでした。当時の私のゴルフに対する印象は、“おじさんのスポーツ”。万が一ゴルフをやることになっても、若い私ならば、絶対におじさんに負けるはずがない。しかし、現実は全く違いました。こんなにも厳しいスポーツだったとは。

 ゴルフでは、まずドライバーを持って、遠くに、且つまっすぐにボールを飛ばします。私の中では、タイガーウッズ並みに飛ばす予定なのですが、何度打ってもブーメランのように右に曲がり、そのまま林の中へ。草むらの中から、ボールを見つけるのが大変で、未だにキャディーさんから「チャオ、マック、パーライライノ(訳:あなたは本当に林が好きなのね)」と、怒った顔で言われます。

 ファーストショットから、落ち込みそうになりますが、ここは我慢、我慢。さて、気を取り直して、セカンドショット。ファーストショットのミスを取り戻そうと、つい力が入ってしまいます。そのままボールの手前の芝(土)を大きく削るだけで、ボールはほとんど動かず。動かざること山の如し。その度にキャディーさんは、私が削った穴に砂を補充しなければならないのですが、「あなたのおかげで、また砂を取りに行かなければならないわ。」と、引きつった笑顔で対応してくれます。正直、精神的に参りそうになりますが、堪えて一言、「コトー、ライライ(訳:どうも、ごめんなさい)」。

 ここで、ついに難関である池の登場です。池を意識せずに、普通に打てれば良いのですが、そうは問屋が卸しません。頭の中のイメージでは、池をきれいに飛び越えて、そのままグリーンへオン。しかし、実際には、芝をきれいに削って、そのまま池へポチャン。今まで、何個のボールが、池という悪魔の飲まれてしまったかわかりません。以前、同じ池に4つのボールが次々と飲まれていく姿を見た時は、「すまん。」と涙が出そうになりました。

 最後は、パターです。ただボールをカップに入れれば良いのですが、これが難しいのです。カップまで、1mの距離から打って、そのままカップを大幅に通り越し、逆サイドのカップから3mの距離へ。その時のキャディーさんの一言、「ボールは、カップに近づけるようにね。」。右往左往して、何とかフィニッシュ。全て終了した際、他の方と比較して、打つ回数・移動距離ともに群を抜いている私は、疲労困憊状態になっています。

 最近私は、日本人会のゴルフ大会に参加させていただいております。年配の方が多いおかげで、皆さんが色々と教えてくださいます。その中で、一番心に残っている言葉は、「ゴルフは、自分との戦いである。」。つまり、ミスショットを打ったからといって、イライラしたり悲しんだりするのではなく、常にポジティブシンキングでいようというもの。人生にも同じことが言えるのかなと、勝手に解釈させていただいております。色々教えていただいているお礼にと、ハニカンデみるのですが、未だに「ハニカミ王子」とは呼ばれたことはありません。「ハニカミ王子」と呼ばれる日は遠いようです。

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