Association of Japanese Residents in Lao P.D.R.



2009年3月号目次

・日本人会副会長

・ブランコ贈呈式
・日本人会運動会「勝者の弁」

・3学期スタート
・新春餅つき大会
・小学生の部卒業式

初の直行便、成田から飛来!
ラオスの鉄道
ラオスの薬用植物?
サヤブリの象祭り
ラオスの不発弾の汚染状況
伝統スポーツの紹介 弓とコマ
日本人会ゴルフ愛好会

・ミタパープ会

・一年間ありがとうございました!

コ  ラ  ム

ラオスの薬用植物?


 もう一月以上も前になりますが、知り合いのお宅にお邪魔したとき、「これ、身体にいいからって、近所の人が持ってきてくれたんです」という、ちょっと不思議な植物をみせてくれました。

 ラオスの人は、苦味を好むということはみなさんもご存知かと思いますが、そのラオスの人をして「これは苦い!」と言わしめるこの植物。「クワ・カオ・ホーン」と言うそうです。 試しにちょっとかじったら・・・うわっ、苦い!

 苦味がきついだけでなく、しばらく口に残るんです。昔どこかで味わった記憶が。あ、漢方薬の「黄蓮」。こちらも漢方の中では特別苦いといわれているものでしたが、記憶の中の味と比べると、ラオスの「クワ・カオ・ホーン」の圧勝。

 こちらの人は毎日少しずつ食べるそうです。身体を丈夫にしてくれるらしいと。あと、下痢や熱が出た時にいいと。マラリアにかかったら、このクワ・カオ・ホーンのお風呂を焚いて、首までしっかりとつかって、口の中が苦くなるくらいによーくつかったらそれで治ると話してくれた人もいました。

 おもしろいなぁ、と思い、少しばかり頂いて、僕の所属している事務所の人に聞いてみると、なんと、みんな知っていました。「あら、クワ・カオ・ホーンじゃない。これ、糖尿病にいいのよ」「たしか、どこかの研究所がマラリアに対する効能を検査したんじゃないかなぁ。」

 こんな有名なものならきっと効果があるだろうと、僕も使ってみることにしました。漢方薬のようにきざんで煮出してみました。まずは飲んでみる。クゥ~~、とにかく、とにかく、苦い! 顔がヒキツルくらいに苦いです。しかも、その苦味が30分くらい消えない。

 これだけ苦くて、しかもこれだけたくさんのラオスの人たちが知っているのだから、何かしらの効能はあるのだろうと思います。

 先日、稲作プロジェクトの視察でルアンパバーンにいった折、ある村では、このクワ・カオ・ホーンを叩いて刻んだものを田んぼにまいていました。「穂につく虫が来なくなった」と村人は話していました。いや~、こんなところでもこんな利用法が。

 森の民、ラオスの人たちはまだまだいろいろなことを知っているんだろうなぁ。もっといろいろなことを学びたいなぁ、と思った出来事でした。

 でも、できれば、もうちょうと、苦くないものが・・・いいかな?
小  出(ADRA Japan)