Association of Japanese Residents in Lao P.D.R.



2008年6月号目次

・2008年度会長

・2008年度新役員の紹介

・日本人会定期総会

・先生方の紹介
・新入生紹介

メコンで素振り
ロケット・フェスティバル
第5回日本語スピーチ大会
LJCにほんごまつり
日本人会テニス大会

コ  ラ  ム

メコンで素振り


 「ラオス、エライ田舎でっせ。ゴルフぐらいセント、暇持て余しマッセ」とゴルフ用品を扱っている会社のオッサンが道具を揃えてくれたので、ここに来てゴルフを始めました。

 ティーショットを済ますと、他の3人は楽しそうに話しながら肩を並べて第2打の地点までまっすぐに歩いていきますが、私は皆から離れて、あっちでモグラ殺し(ゴロのこと)を、こっちで魚のえさやり(池に落とす)をしてます。ラオスにモグラがいるかどうかはわかりませんが、ゴルフ場の池の魚はボールが大好物なのは確かです。皆と足並みを揃えて歩きたいと思いながら半年が過ぎましたが、なかなか上達しません。

 ある人から「練習してる?皆コース回ってるだけで上達したんではない。初心者の頃にはいろいろやってるよ」といわれて、散歩を兼ねて素振りをすることにしました。

 まずメコン河岸のテラスになった店の裏(河の方)の芝生があるところで、エアロビックスの大きな音を聞きながら素振りをします。次は川上に歩いてお寺のあたりの草地で、そして最後は技術学校(?)に曲がるところの道路の三角地帯で素振りをして住家に戻ります。

 乾季になりメコンに中洲ができたので、そこで穴の開いたプラスチック製の玉を打つことにしました。朝でも人がいるので本物のボールは危険です(特に私のはどこに飛ぶかわからない)。3つの玉を打ち、飛んだ場所から元の位置に打ち返します。時には砂を叩いてしまうのですが、なかなか良い練習でした。しかし、ある日ひどい目にあいました。

 今日は風があるなと思いながらいつものように打ち、反対側に行って打ったその瞬間、舞い上げた砂が、全身に振りかかってきたのです。最初と風向きが違うことに気づかなかったのです。あわてて住家にもどりシャワー浴びたのですが、耳にまで砂が入ってました。ご参考までに、メコンの砂はさらさらでした。

 ここではゴルフはまだまだ珍しいようで、時にはサッカーをしている若者が、あるいはトクトクの運ちゃんが「やらせて」と寄っていきます。やらせてみると、持ち方などむちゃくちゃなのに私よりうまく飛ばします。私の半年間の練習はナンだったのでしょう。

 砂場だった中州ですが、2、3ヶ月で草ぼうぼうになってきました。自然の力は偉大です。「メコンよ、その力を私のゴルフに与えたまえ!」と祈っているのですが、今のところご利益はありません。
天  野