Association of Japanese Residents in Lao P.D.R.



2007年9月号目次

・2007年度会長

・役員交代のお知らせ

・植樹祭
・ボウリング大会

・稲作体験親子学習

4年半ぶりのラオスに感じたこと
ラオスde自転車
勘定書きのはなし

・日本人会ロゴのデザイン決定

コ  ラ  ム

街の声・巷のはなし ~ このごろのビエンチャン
「勘定書きのはなし」


 食事も終わり、そろそろお勘定ということで「チェックビン!」。店員が持ってきた勘定書きにザ‐ッと目を通して支払い、というのは極々ふつうに見られる光景です。ただ、この支払い時、皆さんは勘定書きの中身をどこまで細かにご覧になっているでしょうか?・・・

 というのも、少し前から気にはなっていたのですが、食べていないものが勘定書きに含まれていたり、勘定書きに記入された食べた品の単価が店のメニュ表の価格と異なっていたりするケースが頻発しているようです。要するに、余分な請求をされ、支払いをしている(俗な言い方でボラれている)という訳ですが、皆さんはこういった目に出くわしたことはありませんか?・・・

 例えば、市内の中心地ナンプーにある老舗”超”有名高級伊レストラン「O」。要注意!です。まず、この店の勘定書きは手書きでなかなか解読?しにくいのですが、注文していないものが含まれていること珍しくありません。因みに、この店に入り、テーブルに着くなり注文もしていないのに自動的に?すぐ出てくる「パン籠」、サービス品と思いきや、そうではありません。しっかり一籠4.5ドル!を請求されています。

 この店についてさらに言えば、先日夏休みを利用して日本から当地観光に来た友だち家族が、ラオスガイド本に紹介されていたので、是非そこで食事したい!ということで案内した時のこと。たまたまその日は一緒について来た長女の誕生日。そこで店のオーナーシェフに「今日はこの娘の誕生日だから、何か・・・」と頼んだところ、OK、任せろ!との返事。そして、しばらくするとローソクを付けた「お誕生日ケーキ」が登場。かの長女は大喜びで、我々のテーブルは大いに盛り上がりました。

 しかし、それも束の間こと。勘定書きには「誕生日ケーキ代55ドル!」とありました。一般的にレストランで「誕生日プレゼント」と言えば、チョットしたものをサービスしてくれるものですが、それがあの店では食事メニュ一品当り単価で最高料金以上の高級ワイン並みのものを持って来て請求するのですから何をか況やです・・・

 店を特定して、非難のヤリ玉にあげることは本意ではありませんが、「勘定書き」の事で敢えてついでに言えば、ナイトクラブ、カラオケ屋さんの勘定書きには例外なく細心の注意、確認を要します。中には、東京・新宿歌舞伎町も真っ青の「ボッタクラレ例」もありますから・・・

 “ラオスの帝国ホテル”と呼ばれる「Pホテル」地下、そしてランサン通り「Dホテル」のカラオケ屋さんには料金体系を確認してから入ることをお勧めします。それでもなお、「チェックビン」には要注意!です。大体が水増し請求となっており、その都度それを指摘すると、しぶしぶ訂正してくるというのが日常茶飯事ですから、困ったものです。

 メコン河沿いの老舗ホテル「R」およびサムセンタイ通り「Mホテル」のナイトクラブなどの類は照明が暗いので、およそ勘定書きを確認することさえ難しい。ホロ酔い加減も手伝って、それはそれは大変気前よく勘定書き通りに支払いを済ませている「お人好しの」日本人殿方連中の姿をよく見ますが、ボラれないことです・・・

 「騙すより騙される方が悪い」とは日本以外の国では子供でも常識の「交渉術」だそうですが、当国もその例外ではないのでしょうか。

 当地で最近よく目にする出来事の数々を思うと、何か我々日本人の美徳とまでは言わないまでも、「NO!」と言えない遠慮深さだとか相手を信用する「良心」だとかが逆手にとられているのではないか、それどころか、そうした国民性を持つ日本人を狙った意図的な詐欺行為ではないかとさえ感じてしまうこのごろです。

 「日本人は優しい、親切だ」、「日本人は本当に私たちの願いに応えてくれる」・・・当国の日本、日本人に対する好感度には他国のそれとは比較にならないほど高いものがあり、このことは当地に住めば住むほど実感できることです。ただ、これまで当地で長くにわたり差し伸べてきた日本、日本人の好意(行為)が彼らの甘えに繋がってはいないか、一度じっくり考えてみる時期にきているような気がします。

 そして件の店には馴染み(本物)のお客さんを作り、彼らに逃げられないような「地に足の着いた」真(心)の商売をしてもらいたいと思います。
(K)