- 一般人の中で、英語の話せる人が増えている感じがする。(語学習得にかなり熱心になっていて、語学学校も沢山見掛けるが、多分就職に多少とも有利に働くようだ)
- 高額紙幣(Kip50,000&20,000&10,000)が発行されていて、少し使い勝手が良くなっていた。又、キープ(Kip)がドルに対して少し強くなっていた。交換レートがKip11,000からKip9,550/Us$くらいに変化)
- 女性の衣装がシンからジーンズに変化していて、折角の民族衣装が廃れてゆく前兆かも知れない。(日本でも着物がその道を辿った過去が有ります)
- 携帯電話とインターネットカフェの普及は、目を見張るばかりである。その分、のべつ幕なしに私用・公用取り混ぜた電話をすることが、当たり前のようになっていて、モラルとして仕事中の私用電話規制は出来ないだろうと思われる。
- ビールを良く飲むのは変わっていないが、以前は普通に飲まれていたラオ・ラーオ(もち米からの焼酎)が、大きなパーティ等では洋酒(特にウイスキー)が主になってきているようで、ここでも外来品崇拝の感情が表れてきたのかもしれない。
- 当時独立した家屋での本屋さんが1軒しかなかったように記憶しているのだが、今はかなりの数があるようで、この辺も大きく変わったなと言う印象が強く、ラオスの人も多少は本に親しむチャンスが増えたようである。
あまり変化の感じられない事柄
- 人々の穏やかさは、以前のままで余り変化を感じさせない。
- 一般のラオス人の食べ物志向も余り変化を感じなかった。野菜類は食べてはいるが、それ程種類が多いとは言えず、又、生のまま食べる機会も多く、煮物にしても限られた種類を使っているようだ。
- 亜熱帯なので、もっと花の咲く熱帯植物が生育できる筈なのに、誰も自分の家の回りとか庭に、それらの花を積極的に植えているのを見かけない。ブーゲンビレアやハイビスカスなどカラフルな色が沢山揃っているので、簡単に挿し木で根付くのですから、もっとあちこちに植えて欲しいものです。隣国タイでは、花がどこへ行っても溢れるばかりに咲いているが、花を愛でる気持ちを余り持ち合わせていない国民性なのかも知れない。
- 熱帯性果物にしても、栽培すれば取れると思われるが、タイからの輸入品で満足しているみたいで、農家の人達も余り作る意欲を示さなかった。
(今はドリアン・ライチー・ランブータン・竜眼・ドラゴンフルーツなどが丁度シーズンになっていて、ドリアンは別ですが大体1kgで日本円でも100円以内でいろいろな種類の、熱帯果物を買うことが出来ます。 面白いことにラオスの人は、パパイアは余り熟したものを食べずに青い内に取って、ご存知のかたも居られると思いますが、タイではパパイアサラダ(ソムタム)ラオスではタ・マ・フーンと言っていますが、唐辛子を沢山入れてかなり辛くしてよく食べます。私も此方で食べてから、大フアンになっております。又、マンゴーも青いまま一口大に切り取って、少し甘辛いタレのような物につけても食べます。)
- 公務員の給料も安いままで、余り変わっていない感じがしていますが、都会の中で給料に比べて物価が高い筈なのに、どうして普通の消費生活が出来ているのか未だに不思議に感じているものの一つで、人様の懐具合をあからさまに聞くことは憚られますので、いくら推測での説明を受けても(2重3重構造の収入源があるとか・・)理解出来ないままです。
- 常識で考えれば、収入が少なければ治安の悪化があるのが当たり前と思いますが、 他の開発途上国に比べて、治安の良さはかなり守られていて、以前滞在した時と余り変わっていない感じがする。
以上生活面からの話をさせて頂きましたが、肝心の仕事の方はどうかと言いますと、今回は一村一品開発と言うことで、ビエンチャン特別市の中でも最貧困郡と言われる、サントン郡というところをターゲット地域として、少しでも何かの収入を得られる物を導入できないかを考えると言うことになっております。
既に2つ程を考えましたが、これから具体的な導入行動に取り組む段階に入ってきました。一応1年間の任期ですので、直ぐに任期切れになりそうで、少しでも早く効果が挙げられるように頑張っております。
それにしましても、生活面での治安の良さは改めて強調したいところで、世界中が大変危なくなっている中、どうぞラオスの国へ遊びに来てください(任期は来年3月26日までです。)。それ程沢山見るものは有りませんが、とに角、人々の優しさに癒されます!!!
以上、見たまま感じたままを綴って見ました、若し間違って認識しているところが有ればご指摘下さい。
JICAシニア海外ボランティア 井 幡
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